ドイツに住んでいると、お年寄りと直接お話しする機会がなぜか多い様な気がします。

ドイツ語がほとんど話せない状況ではあるのに、なぜか東京に住んでいた頃に比べると人と接することが多い。 それはドイツ人が人懐っこい性格で、知らない人にでもすぐに話しかける性格だからだと僕は思うのですが…

僕が住んでいるのは1905年に建てられた古いアパートの4階です。その一階下の3階に住んでいるおばあちゃんはここに住んで50年と言いいます。 また、先日独日協会へ伺った際には、ベルリンに住んで50年になるという日本人の老夫婦にもお会いしました。 25年前に東西が統一されたドイツのその歴史を目の前で見た人々がここにはいるのです。 教科書や本で読むのではなく、そういった方に実際にお会いして直接お話しを聞けるのはとても嬉しいことです。 そして、そこには作られた歴史ではなく、本当の歴史があります。

上の動画もその本当の歴史です。 とてもかわいい95歳のおばあちゃんが孫に話してくれた、彼女が実際に経験した戦争の歴史。

動画には英語の字幕が付いていますが、さすがに日本語はないので、 ものとホームページ(http://getnews.jp/archives/1032232) からの引用をさせていただきます。

質問:あなたのご両親はアドルフ・ヒトラー率いる「社会国家主義ドイツ労働者党」に投票したと思いますか?

「それは絶対あり得ないわ。父は社会民主党支持者だったから」

質問:当時のドイツ世論はどんな様子でしたか?市民の中に「戦争反対」の声はあったのでしょうか?

「少なくとも私の周りはみな、戦争する必要なんてないと思っていた。だから私たちからは戦争を仕掛けてはいないはず。イギリス人が始めたんだと思っていた。でも、もはや誰にも止められなかったんだと思う。それも仕方なかったのよ。世界を掌握しようという、ヒトラーの行き過ぎた計画を私たちドイツ人は、誰も止めることができなかったんだから」

質問:生まれ育った街、シュヴァルツヴァルトが占拠されていくなかで、当時のあなたたちはどんな境遇にあったのでしょう?

「最初に敵軍が街に侵攻してきたって耳にしたとき、一目散に森の中へと逃げ込むように言われたの。いったい、この後どうなってしまうんだろう。とにかく怖かった。ところが、自宅に戻って待機しているように指示があったのを覚えている。とにかく不安のなかで自宅にいると、やがてモロッコ兵が家に上がってきた。彼らは貴金属や食料をかき集めて奪い去っていったけど、私たちに危害を加えることは無かったわ」

「モロッコ兵が出て行った後、今度はイギリス兵がやって来た。彼らのために我が家から1部屋あてがわれたんだけど、イギリス兵はとても紳士的だった。寝る時もベッドではなく、新聞紙を敷いてその上に寝ていたのよ」

質問:終戦をどこで迎えましたか?その時、どんな思いでいたか憶えていますか?

「じつは、どこに自分がいたのかよく分からない。覚えていないのよ。だけど、とっても幸せを感じたことは覚えているわ。これでフィアンセが帰ってきてくれるって思ったからね。イギリス軍はロシア軍と違って、早々に捕虜を返すと聞いていたから。だけど7年待っても、結局フィアンセは戻ってこなかったわ」

質問:ドイツの敗戦をどのようなかたちで知ったのですか?新聞はきちんとその事実を伝えたのでしょうか?

「新聞ではドイツが負けたことを伝えなかったわ。そんなこと許されていなかったから。どうやって敗戦を知ったかといったら、一番はううわさ話。それと、休暇中だった兵士たちからね」

質問:第二次大戦前のドイツと今日のドイツ、あなたから見てどこかに類似点があるように思いますか?

「何ひとつないわね、まったく違っているもの。政党だって変わったし。今のメルケル首相は、警戒心が強いというか、慎重になり過ぎね。もっとロシアとウクライナの情勢についても、人道主義的に手助けをするべきよ。もちろん、他国に侵入するなんて、もってのほかだけど」

質問:現代の若者たちの愛国心について、あなたはどう感じていますか?なかには「愛国主義」を表現することに抵抗がある若者たちも増えてきています。

「あの戦争の後、人々の中で愛国心が少し欠けていたように感じる。いま、国を愛する心をドイツ人が少しずつ、取り戻しつつあることが嬉しい。無償教育や医療制度の充実も国を思う気持ちの表れであることは間違いない。けれど、ドイツ人の“誇り”とは違う。私はそこにちょっとした罪悪感を今も感じているの。自分たちの歴史は間違いだったってね」

日本とドイツは大戦後、敗戦国として頑張って来ました。 そして、今ではなに不自由なく暮らせる平和な国になっています。 日本での戦争体験を語れれ人も少なくなり、国が犯した過ちで苦しんだ経験を語れる人は少なくなってきました。それはドイツも一緒です。 でも、同じ過ちを犯さないためにも、この経験を後世に伝えることはとても大事なことだと思います。 そして、この様に映像として残したりすることでこれから沢山の人がこの動画を目にする事が出来るのはとてもいい事だと思います…